「エナジードリンク」飲んで頑張る人が知らない疲労の怖い話

「今日は徹夜で企画書を仕上げるぞ!」と気合を入れるお供にエナジードリンクやコーヒーを飲む人は多いでしょう。これらのドリンクは疲れた頭をシャキッとさせて、寝なくても頑張れるような気がするからです。

「最近忙しくてあまり寝てなくて~」なんて(ちょっぴり得意げに)言いながらその頑張りを続けていると、ある日取り返しのつかない事態に陥ることがあります。体の中ではどんなことが起こっているのでしょう。

「疲労」の正体

まず「疲労」と一口に言っても"疲労感”と”体の疲れ”の2つの側面があります。

疲労感
体に危険を知らせる生体アラート
(熱い、痛いなどと同様)

体の疲れ
疲労(疲労因子)が原因で
体のあちこちにガタがきている

ストレスが疲労感を減らす!?

"ストレス"とは悪いイメージの言葉ですが、程よいプレッシャーであれば疲労を減らし、仕事やスポーツなどでもいつも以上の良い結果を得られることがあります。

ただしストレスが減らしているのはあくまで「疲労感」のほうだけ。つまりは体が発するアラート(危険信号)を一時的に止めてしまっているだけなのです。この間にも「体の疲れ」はどんどん溜まっていることもお忘れなく。

このストレスを感じたときに脳が起こす「ストレス応答(=アラートを止めて疲労感を減らしてくれる)」と同じ役割をしてくれるものが文頭のエナジードリンクやコーヒー、またウナギやニンニク、サプリメントなどです。
これらを摂取し無理を続けている間にも、放置された「体の疲れ」はたまる一方です。結果として疲労感がないために無理をし続けて体を壊したり、本人の知らない間にも蓄積され続けた疲労因子は、心臓や脳など臓器に機能障害を起こし最悪突然死(過労死)につながるリスクとなったり、うつ病の発症にもかかわってくることが分かっています。

真の疲労回復のためには

疲労感だけでなく、体の疲れこそを回復させなければいけません。
地道ですが睡眠・運動・食事を立て直すことが、できる社会人への一番の近道なのです。

・質の良い睡眠
・リラックスすること
・ハイキングやジョギングなどの軽い運動

そうはいっても仕事や家事で忙しい、時間も限られる中何から取り組んでよいかわからない、といった方は多いかと思います。

そういう方はぜひ当院の抗加齢センター・リカバリー外来(自由診療)へご相談ください。
自覚しにくい「体の疲れ」を、心拍変動の測定による「疲労度検査」で解析し、抗加齢問診票を用いて、疲労回復に効果的な取り組みを専門医がカウンセリングでアドバイスいたします。
>>菅井内科抗加齢センター

菅井内科は病気になる前の「未病」状態でのお身体の不調への取り組みを推奨しております。お気軽にお問い合わせください。

参考:
【健康な高齢化・各論①生活環境】『ストレスと疲労』北野克宣 日本健康マスター検定 健康コラム
日本疲労学会 https://j-fatigue.jp
東京慈恵医科大学疲労医学講座・ウイルス学講座 https://jikeivirus.jp/about/
マンガでわかる「最新!疲労・ストレス講座」 https://jikeivirus.jp/hiroukouza/
漫画「疲労ちゃんとストレスさん」監修・原作 近藤一博(河出書房新社)
ブルーバックス「疲労とはなにか〜すべてはウイルスが知っていた〜」近藤一博(講談社)
漫画「うつ病は心の弱さが原因ではない」監修・原作 近藤一博(河出書房新社)